子どもを保育園に預けて仕事復帰を考えているママの中には、時短勤務を使って仕事復帰を予定している場合も多いと思います。
時短勤務って、勤務時間が短くなって子育て中のママにとっては、仕事を気にせず子どもと過ごす時間が持てるのは助けるけど、悩ましいのは、お給与。
時短勤務になったときの給与は、しっかり計算しておかないと、復帰して額面を見てビックリということも多いはずです(私はそうでした・・・)。
なので現在、時短勤務を取得中の私から、時短勤務の給与についてまとめたいと思います。
時短勤務は給与減額は当然?
時短勤務中の給与計算の方法は知っていますか?
基本給 ー 時給 ×(月間の所定労働時間ー当月の実働時間)
で、求められますね。
たとえば、
それまで、週5日勤務。実質労働時間8時間。
時短勤務、週5日勤務。実質労働時間6時間。
になった場合、給与はそれまでの6/8になります。
交通費は変わりません。
で、肝心なことは、給与がいくら減額されるか?ですよね。上記の計算式でご自身の給与を入れてみて計算していただければ分かるとは思いますが、
私の場合、それまで週5日勤務。実質労働時間7.5時間で働いていたのが、週5日勤務。実質労働時間6時間となり、給与は1ヶ月あたり4万5千円減額となりました。
1ヶ月4万5千円。年間54万円の減額です。
覚悟していても、結構イタイ金額ですよね。
これに子どもの保育料もかかるようになるので、以前と比べると毎月10万近く減ってしまう感覚です。
さらに、会社によっては、ボーナスの査定に響いたり、昇給・昇格の対象から外されてしまったり、役職手当がなくなったりと、さらなる減額がある場合もあります。
実際に私の会社でも、毎年必ずある昇給が時短勤務中は一切ありません。仕事の内容が増えたり、求められる仕事のレベルが上がったとしても全く昇給しません。
そうなってくると「仕事する意味あるのか?」という気持ちになってしまうこともあります。
時短勤務やりがいはある?
給与面ではマイナスなことが多いけれども、時短勤務の良い点は、
フルタイムでもなく、残業もできない、急な休みもある
でも、パートよりは待遇が良い
という点だと思います。
それに私の場合、第一子を出産して復帰したときには、同年代の女性が子育てしながら働いているケースってとても少なかったのですが、第二子を出産して復帰した今、会社内に同年代の働くママがとても増えていることに気付きました。
ちょっと前までは会社内でのキャリアをしっかり作って出産する女性がとても多かったのですが、今は子育てしながら同時に実績も作ってく女性が多くなっているように感じます。
それに、男性の育児休暇も少しづつ広がっていることもあって、子育て中のママに対する周りの視線も変わってきているように感じます。
そういった中で以前では「周りに迷惑かけるかもしれないから」と遠慮していた仕事でも、今は「周りに迷惑をかけるかもしれませんが、私にやらせてください!」と言えるようになりました。
以前は、与えられた仕事だけはきちんとやろう受け身で仕事をしていたのに対し、今は自分から積極的に仕事をもらうに行き、フォローしてもらえる環境が整いつつあると感じています。
これは単純に、私が年齢とともに図々しくなったこともあるかもしれませんが、第一子を出産した当時は、マタハラが世間を騒がせていた時代で、妊娠したら解雇、仕事復帰してたら部署替えというのが当たり前で、同じ部署に復帰させてもらえただけでも有り難いと思っていたほどです。
今では、妊娠が直接的な解雇理由にならないし、復帰直後の部署替えは禁止されていますよね。マタハラという言葉自体、耳に入ることは少なくなりました。
そういった環境の変化もあって、子育て中でもやりがいのある仕事を求める気持ちは表に出しやすくなっていると感じます。
とは言っても、管理職を目指すときには、時短勤務はネックになってしまうと思います。私の会社では以前は管理職だった女性でも、今は時短勤務のため役職のない平社員として働いています。
役職のある立場にいる女性もいますが、その方は時短勤務は利用せずに働いています。
時短勤務いつまでする?
大きなキャリアアップが望めないなら、時短勤務じゃない方がいいかもしれない。と思うかもしれません。
でも、私の意見はちょっと違います。
時短勤務って子どもが未就学児とくに3歳未満のときに重宝するものというイメージがあると思います。
子どもがまだ幼いうちは早く家に帰ってあげて面倒をみたり、一緒に遊んだりする時間を確保することは大事ですよね。でも、それって本当に子どもが保育園に通っている間だけですか?
子どもが小学生になったら、確かに一緒に遊んだり、一緒にお風呂に入ったりと付きっきりで相手をする時間は減ります。でもその代わり、毎日宿題を見たり、次の日の授業の準備を手伝ったり、習い事の送迎が必要になります。
それに学童(放課後児童クラブ)に通うようになると、保育園よりお迎えが早くなることが多いと思います。
そういった現実から子どもが小学校入学を機に
- 通勤時間が短くなる職場へ転職
- 自宅から通える会社のパートに転職
- 時短勤務を取り直す
といったママは想像していた以上に多いです。
もちろん「子どもが小学校入学したから、夏休みは実家に子どもを長期間預けて出張も残業もバンバン入れる」という同僚もいますが、仕事へのモチベーションを保つのは、とても難しいと感じています。
私の会社はいまでこそ、子どもが小学3年生が終わるまでは時短勤務の取得が認められていますが、以前は小学校入学と同時に時短が切れてしまっていました。その当時の先輩ママは、
小学校に入学してからが大変。それまでは時短勤務といっても定時に帰れないこともあったし、残業もできた。でも、小学生になると、子ども自身もママが1日家にいる家庭もあるって気づくんだよね。そしたら「どうしてママは家にいないの?」って聞いてくるの。そのとき「ママ家にいたほうがいい?」って聞くと、「ううん。平気」って答えるんだけど、聞かれたの1度や2度じゃないんだよね。きっと本音は違うんだろうなって思う。でも、将来のことを考えると仕事辞めるかは悩むところだよね。
と教えてくれたことがありました。
その時感じたことは、そういう質問を子どもからされたときに、しっかり説明できる根拠を親が用意しておく必要があるんだようなと。仕事と子育ての比率は親にとっても大事だけど、子どもにとっても大事なんだろうなと。
時短勤務を利用していると確かに、金銭面ではマイナスではあるけれど、100%やりがいのある仕事は限られてくるかもしれないけれど、子育てと仕事の良い部分をイイトコドリできるのも時短勤務の利点なんじゃないかなと思っています。
まとめ
時短勤務は、金銭面では減給になる、昇給がない、昇格がない、ボーナスに響くなど給与面においてはマイナスになることばかりですね。
仕事でも、会社にいられる時間が短くなるために、仕事内容が制限されることもあるかもしれませんが、以前と比べると能動的に働きやすい空気にはなっていると思います。
私は、時短勤務を利用して復帰したばかりのときは、仕事内容はちょっとしか減っていないのに、給与が大きく減額されてとても損をしている気がしていました。以前より効率よく仕事していることが評価されない現実に不満を感じることも少なくありませんでした。
しかし、仕事と育児の両立を6年続けてみて感じたことは「細く長く働くこと」を目標にしても良いんじゃないか?ということです。
何があるか分からない人生だからこそ、育児で大変なうちは、時短勤務という甘い蜜を吸いながら働いても良いのではないか?と、思っています。
もし、フルスロットルでアクセルを踏んで進みつづけることができるのであれば、それでも良いのかもしれませんが、時短勤務が当然の権利と認められるようになった今は、そこまで無理をせず、長い目で仕事と子育てを考えてもいいのではないかと思うようになりました。
もし、60歳定年まで何かしら働くとしたら、長女が高校生になるまで仕事をセーブしたとしても、残り18年もあります。65歳まで働いたら23年もあります。そうやって長い目で考えると、今はまだ時短勤務でゆったり働いても良いのではないかと思っています。
例え今は白い目で見られることがあっても、きっとその人は10年後同じ場にいません。いつ居なくなるか分からない人に気を使うより、自分の大切な人のために堂々としている方が自分の幸せにつながると思います。