子どもが年長さんになって、小学校入学に向けてランドセルを予約したり、学習机を検討したり、勉強道具を揃えたりと、保育園や幼稚園とは違うことを徐々に意識する機会が増えていくと思います。
そうした中で、きになることの一つとして、小学校入学までにどの程度勉強ができていればいいのか?といったことになると思います。
我が家の長女も今年、小学生になりました。長女は第一子でもありましたし親戚にも近い年齢の子がいなかったため、入学前にどの程度までの勉強レベルにしておけばいいのか心配でした。
小学校入学して半年がたった今、保育園のうちにやっておけば良かったこと、やらなくても良かったことなどが見えてきたので、同じように悩んでいる方のためになるかもと思い紹介したいと思います^^
年長なのに文字が書けない読めない!!
長女の小学校では、毎年11月になると次年度の新1年生の就学前検診が行われます。大体その時期になると、ママたちの間では小学校生活の様子についての意見交換が頻繁に行われるようになりました。たとえば、
などなど、様々な情報交換が行われるようになりました。
中でも、ママたちの1番の心配と言えば、
といったものでした。
我が家の長女も、50音は書けるっちゃ書ける。でも濁音や小さい「や」「ゆ」「よ」は書けないし、読めないといったレベルでした。0歳や1歳レベルの絵本はなんとか読めるけど、2,3歳用の絵本は文字を読むことで精一杯で、内容までは理解できていなくて、本当に文字を一文字ずつ声に出しているだけでした。
しかも、文字が書けるようになったのも比較的遅くて、保育園では自由時間に絵本を読んだり、絵を書いたり、玩具で遊んだりといった時間が必ずあります。
文字に興味がある子は、その時間で先生に文字を教えてもらってお友達同士でお手紙のやり取りをする子もいるのですが、長女の場合は椅子に座って遊ぶよりも身体を動かしている方が好きなタイプだったので、お手紙はもらったら好きな子にだけはお返事を書くというスタイルでした。
しかも義務的にお返事を書くという感じだったためか、私に何度も同じ文字を聞いてきてくるため、長女の言葉を紙に書いてあげ、それを長女が丸写しして手紙を書くということも多かったです。ときには「ママが代わりに手紙書いておいて~」ということも・・・
何度教えても、書ける文字が増えていかず、「す」「な」「し」などは鏡文字(左右逆)になることも多く、「この子大丈夫かな?」と本気で心配しました。年長さんの夏頃の話です。
元教員の母の話
実は私の母は昨年度まで現役の小学校教諭でした。定年退職する最後の10年ほどは特別支援を担当していたので、通常学級の担任をしていたのは50歳ごろまでですが、それでも35年間教員をしてきたので、長女が年長の頃、小学校入学に向けた相談を聞いていてもらっていました。
そんな母の意見としては、
といったものでした。
でも、そうは言っても幼稚園の子たちは、年中さんから平仮名を勉強し、小学校入学前には足し算、引き算もできる状態だと聞きました。いくら授業で教えてくれるといっても、母の言葉を全て信じることは出来ませんでした。
それに私の記憶では、低学年のころから学校の宿題とは別に、母が学校で余ったプリントを何枚ももらってきて、それを予習・復習としてさせられていたような・・・
なので、母の言う「小学校で教えるから大丈夫」というのは、小学校で習ったものを、しっかり予習、復習すれば大丈夫という意味なんじゃないかな?と私は理解しました。
さて、小学校入学後に親がしっかりと授業の内容や進捗を把握し、我が子をサポートすることができるか???
うん。共働きの私には無理!!
というのが、私の結論でした。だって入学後に親のサポートで素直に伸びる子なら、今の時点でも伸びているはず!!という結論になりました。
ただ、これは子どもの性格や、親がいつどれくらいサポートできるのか?によっても変わってくると思います。
例えば、我が家みたいに共働きで入学後も保育園時代と勤務時間が変わらず、家で過ごす時間が変わらない場合、学校の宿題をさせるだけで手一杯となることが予想できます。
でも、子どもの小学校入学を機に、仕事を正社員からパートに切り替えるとか、自宅近くの勤務先に変える、時短勤務を取得するといった場合は、子どもをサポートする時間が増えると思うので、入学後に子どものペースに合わせてあげれば良いと思います。
ただ長女や周りの子を見ていると、全く何もしていなかった子が入学後に急に授業となったときに、最初から皆と同じようにというのは難しいのかなと思います。
特にプライドの高い子の場合は、自分が出来ないことが自分で受け入れられず「出来ないことを認めたくないから練習しない」という子もいます。そうなってしまうと、いくら親がサポートしてあげたいと思っても難しいかもしれませんね。
我が家で取り入れたこと
それまで、全く文字に興味を示さなかった長女が、あることをきっかけに急に文字に興味を示すようになった出来事がありました。それは、保育園で1冊の絵本に出会ったことです。
その本は、「あっちゃんあがつく―たべものあいうえお」という絵本です。それまでは、文字を読むのも苦手で絵本も「読んでー」と来ることが多かったのですが、担任の先生によれば
とのことでした。それまで、ドラゼミを受講しても、こどもちゃれんじを受講しても全く興味を示さなかったのに、急にどうした???と、親の私がビックリしてしまいました。
しかし、長女が文字に興味を持ってくれたのはチャンスです!!急いで同じ本を中古で購入し、家でも読めるようにしました。
50音が1ページ1音ずつになっていて、「あ」であれば「あっちゃん あ がつく、~」。「い」であれば「いっちゃん い がつく、~」という同じパターンで、50音全ての単語が学べるようになっています。それぞれに挿絵もあるのですが、その挿絵もユーモアがあって親の私が見ても「楽しい」と思える絵本でした。
最初は絵本を読んでいるだけでしたが、徐々に書くことにも興味を持つようになったみたいで、「あっちゃんあがつく―たべものあいうえお」の本を辞書のように横において、お友達に手紙を書くようになりました。
慣れてきたら絵本は開かず、「おっちゃん お がつく・・・」と口に出しながら文字を書いていました。この絵本のおかげで長女は文字を覚えたとっても過言ではないくらいです。やっぱり子どもが自分で勉強する道具も選ぶんですね。ドラゼミ・・・こどもちゃれんじ・・・
その後、「あっちゃんあがつく―たべものあいうえお」の作者さいとうしのぶさんの「おしゃべりさん」「あぶくたった」などを買い揃えて、夜寝る前に一緒に読んだり、たまに長女に読んでもらったりと少しずつ文章を読む。文章を書く。という練習をさせました。
今、小学1年になって約半年が経ちますが、未だに「かっちゃん か がつく・・・」と唱えていることがあります。
ただ残念なのが、絵本には小さい「や」「ゆ」「よ」の文字がなかったこと。なので長女は未だに小さい「や」「ゆ」「よ」がつく文字が苦手で高い確率で間違えています(笑)
まとめ
- 文字は全部書けなくても大丈夫だか50音は読めたほうが良い
- 椅子に座って話を聞く練習はさせた方が良い
文字は全部書けなくても授業で練習させるので、書けない文字があっても大丈夫だと思います。しかし、文字は読めた方が絶対に良いです。
もう一度いいます。文字は絶対に読めたほうが良いです!!
なぜなら入学直後にあった授業参観で、担任の先生が黒板に書いた文字を「みんなで読んでみましょう」と働きかけていました。そして、5月の連休明けからは毎日宿題が出て、毎日音読もあります。
なので、授業では文字を書く練習はするけど、文字を読む練習はしません。文字は読めることが大前提となっているように感じました。
もっというと、「あさごはんをたべる」という文章があったら、「あ、さ、ご、は、ん、を、た、べ、る」ではなく「あさごはん を たべる」というふうに単語と単語を判断しながら読めるようになると、なおよいです。
また、我が子もそうでしたが、保育園では授業のようなことはしません。工作の時間はあっても長い時間お喋りをせずに椅子に座って作業をすることに慣れていません。そのため、入学直後の授業参観では、授業中もキョロキョロしたり、つまらなさそうに手を動かしたりと、あきらかに授業に集中出来ていない様子がありました。同じ保育園だった男の子も同じ様子だったので、じっと座る練習もさせる必要があったなと反省しました。特に給食前の4時間目!!!!
小学校入学後の授業のレベルは、おそらく小学校近くにある幼稚園の学習レベルをそのまま受け継ぐことが多いような気がします。小学校にあがると保育園出身の子が2割、幼稚園出身の子が8割といった具合かと思います。
そうなると、どうしても幼稚園の子のレベルで授業は進むと思いますので、近所の幼稚園が勉強に力を入れているのか、自由な気風なのか、といったことはチェックしておいた方が良いかもしれませんね。
ただ、1つ言えることは「入学時に出来なかったとしても一生そのままではない」ということです。
長女は、平仮名は読み書きできるようになりましたが、カタカナの勉強は追いつかず。ほぼ手付かずでしたが、ポケモンが好きだったのでポケモン図鑑を買い与え、その図鑑を入学前の約1週間の学童保育(学童は4月1日から、入学式は4月7日でした)に持たせ勉強(?)させました。それでギリギリ、カタカナも読める程度になりました。
足し算は、1+1、2+2がちょっとわかるレベルでした。しかも指で数えてましたので答えが10を超える数の足し算は出来なかったと思います。引き算に関しては論外でした。
我が家の長女は何事においても不器用で、何でもすぐにできるというタイプではありません。そういう性格を、親である私はもどかしく感じることもあり、どうしても「もうちょっと頑張ればいいのに」とプレッシャーをかけてしまうこともあります。
しかしその度に「子どものやる気以上に親が先走ってやる気を出してはいけないな」と反省します。親が子どもより前を走ってはいけないと思います。
子どもがやる気を出したときに、そのサインを見逃さずにサポートしてあげれば、親が焦らなくても子どもはちゃんと伸びてくれるのではないかなと思うので、親ができる1番のサポートは「子どものやる気ポイントを見逃さない」ということだと思います^^
我が家の長女も1学期は授業に付いていくので精一杯で「授業は楽しい?」と聞いても「楽しくない」と答えることが多く、「楽しみは給食だけ?のタイプ?」と思っていたのですが、徐々に皆に追いつけるようになると「授業楽しい!!とくに算数好き!!」と答えてくれるようになりました。
なのであまり焦りすぎずに、子どもと一緒に楽しんで小学校入学準備をしていただければなと思います。そうすれば、きっと楽しい小学校生活が待っていると思います。